
うつ病で食べられない、デブエッターだが食べても太らない、という悩みについて考えていたら、
そもそもちゃんと栄養吸収できてるのか?という疑問が浮かんだ。
そこで調べてみると、
リーキーガット症候群(腸漏れ)や、脳腸相関という考え、
腸内環境の悪化が精神疾患を引き起こすことなど、つまり、
腸が全身の健康に大きく関わっていることがわかった。
うつ病改善にはタンパク質をはじめとした栄養素をしっかりと取ることが大事だと言われているし、
太るには摂取したカロリーや栄養素を無駄なく吸収できる健康な腸をもつことが大事。
なので今回は、腸と全身の健康の関係性についてと、腸内環境を整える方法について解説する。
この記事を読んで、なんとなくでも腸の健康を意識した(食)生活にシフトすると、
心身の健康や目的の達成においても良いと思う。
心と体のあらゆる健康問題に腸が関わっている理由

腸は第二の脳と言われる。
その理由は腸には(脳に次ぐ多さである)1億個の神経細胞が存在するといわれ、
脳の支配を受けずに腸自ら判断を下す機能を持つからだ。
そして腸は迷走神経を通じて脳に対してメッセージを発信することができる。
つまり脳の一方通行のメッセージで腸は動いているのではなく、
腸と脳は双方向のネットワークで成り立っている。(腸脳相関)
また腸は多くの臓器と複雑に連携しており、
例えば、
心臓との連携でいえば、腸内に不調があれば自律神経を通して信号を送り、心拍数を上げ下げしたり、腸の働きと連動して血流のコントロールを行なう。
肺は、腸の問題があれば、呼吸を浅く早くしたり、呼吸を整えることで腸の蠕動運動をサポートしたりする。
また幸福ホルモンであるセロトニンの約90%が腸で作られていると現在の研究では言われている。
このように腸は各臓器と連携し、体内バランスの維持を行なっている。
腸内環境の悪化がリーキーガットを招く

腸内環境が悪化すると、腸壁を守っていた腸内細菌が減り、腸壁の細胞に細かな穴がたくさん開く。
その結果、未消化の食べ物などから出る(細菌や毒素など)有害物質が腸から漏れ、体を巡り、
全身に慢性的な炎症反応を起こす。これをリーキーガット症候群という。
リーキーガット症候群の症状は、
・過敏性腸症候群、大腸炎など腸の病気
・腹痛
・肥満
・子宮筋腫や更年期障害など女性器系の病気
・アレルギーやニキビ
・口臭や体臭の悪化
・関節炎
・頭痛や発熱
・慢性的なストレス、統合失調症、双極性障害、うつ病などの精神疾患、自閉症
・自己免疫疾患
など。
過敏性腸症候群になると太りにくくなるといわれており、痩せ型の人は食事のあとすぐに腹痛を感じたりトイレに行く人が多い。
また、うつ病の患者は過敏性腸症候群や慢性的な下痢、もしくは便秘に悩まされていることが多いことがわかっている。
リーキーガット症候群のセルフチェック

合計点数が11点以上が疑いあり、20点以上でほぼリーキーガット症候群の状態。
(とはいえ、大体この類のものは点数が高くなるので参考程度に)
0点が少ない・軽度、1、2点はたまに・中等度、3点が多い・重度で自己採点してみよう。
1、便秘や下痢がある
2、腹痛や腹部膨満感がある
3、便に粘液や血液が混ざる
4、関節炎や腫れがある
5、食品アレルギーや過敏症・不耐症がある
6、慢性的な疲労がある
7、鼻詰まりがある
8、アトピー・皮膚発疹・じんましんがある
9、喘息・花粉症・空中浮遊アレルギーがある
10、記憶力が乏しいと感じる、気分のムラが大きい
11、アスピリンやバファリン、ロキソニンをよく使う
12、抗生物質をよく使う
13、お酒をよく飲む
14、潰瘍性大腸炎・クローン病・セリアック病を患っている
腸内環境を整える方法

腸内環境を整えるには、二つのアプローチが効果的。
1、良い腸内細菌の種類と数を増やす
2、良い腸内細菌を殺してしまう事を減らす
良い腸内細菌の種類と数を増やす方法
良い腸内細菌の種類と数を増やす方法としては以下の通り。
・発酵食品を食べる
・食物繊維を食べる
・オリゴ糖を取る
・プロバイオティクスを取り入れる
・運動(散歩や有酸素運動、ストレッチなどのレベルで効果あり)
発酵食品は腸内環境のバランスを整える。
納豆、味噌汁、ヨーグルト、キムチ、塩辛、ぬか漬けなどの漬物、チーズ、生ハム、ピクルス、甘酒、醤油、味噌、酢、みりん、鰹節、コチュジャン、紅茶、ウーロン茶、日本酒、ワイン、ビールなど
食物繊維やオリゴ糖は腸内細菌のエサとなります。食物繊維やオリゴ糖が不足すると腸内細菌は飢えてしまいその機能を発揮できなってしまう。
(食物繊維)玄米、オートミール、穀類、野菜類、豆類、きのこ類、いも及びでん粉類、果物類、種実類、海藻類など
(オリゴ糖)大豆など豆類、豆腐、きな粉、味噌、はちみつ、玉ねぎ、ねぎ、ごぼう、にんにく、アスパラガス、ブロッコリー、カリフラワー、アボカド、バナナなど
プロバイオティクスとは、良い腸内細菌をサプリメントなどで直接取り込むことを言う。
(ビオフェルミンなど)
ちなみにメンタリストDaiGoさんも腸内環境を整えることの大事さを説いており、
腸内細菌サプリメントと食物繊維をスティックで摂取している。
良い腸内細菌を殺してしまう事を減らす
良い腸内細菌を殺してしまう事には、
・暴飲暴食
・不規則な生活
・加工食品
・抗生物質(必要最低限に抑える)
・過度なアルコールや喫煙
などがある。
例えばロキソニンは胃を痛めることがあるというが、
ロキソニンなどの抗生物質は強力である分、良い腸内細菌をも殺す効力もあるため、
安易に多用せず、必要最低限に使用を抑えることも大事。
腸内環境の変化の目安

最後にどのくらいで腸内環境の変化が起こるのか目安を記載する。
30日で便通が良くなり、お腹の調子が良いと感じられるなど体感の変化が起こる。
60日で腸内フローラが変化し、腸にとって有用な菌が増え始める。
90日で体調と腸内フローラの両方で変化が起こり、体の内側から健康になる。
このように腸内環境の変化、改善にはある程度の時間が必要となるので、
数ヶ月は様子を見つつ、腸内環境にとって良い生活を続けることが大事である。
また、そのような腸内環境に良い生活習慣を継続することで、健康の維持に繋がる。
腸内環境を整えることは心身の健康にとても良い影響を与えるが、
その努力は比較的簡単でリターンが大きいのでオススメです。
ぜひこの記事に書いてあることを実践して豊な人生にしていきましょう。